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後藤孝典が語る

虎ノ門後藤法律事務所(弁護士法人 虎ノ門国際法律事務所)代表
一般社団法人日本企業再建研究会(事業継承ADRセンター)理事長

2014.05.23

祭りとオリンピック

私は、ふるさとづくりの実践として、全国各地のふるさとの祭り(お神楽)が、オリンピック開会式への参加をめざして、コンペティションを繰り広げていこう、という案を説明する機会をえました。

 

ホームページトップに、平成26年4月10日、総理大臣官邸にて、ふるさとづくり有識者会議で一年間議論してきた「ふるさとづくり」の意義・要素を主とした報書を安倍総理に手交いたしました後に、阿部首相に上記の意見を述べる機会を得ましたと書きましたが、何の説明をしてきませんでした。

 

ここで「ふるさとづくり有識者会議」を外れて、わたくしが「オリンピックとお祭りを結びつけたい」という考えに至った理由をお話しいたしたいと思います。

 

まず、第一の目標は、地域経済の活性化です。国からの補助金を含め地元の方々の努力もあっていろいろな試みが行われてきております。しかし、復興を抱えている東北においてさえ、どういう方法が復興に有効であるかについて関係者の意見の一致が容易ではなく、将来への展望を掲げることが大変難しくなっております。

 

それぞれの人が見る夢はたくさんあります。しかしそれを一つにまとめることができない限り、実際の復興や地域の活性化は実現しません。

 

町や村に住む人たちが、よかれと思って提案する数多くの夢の中から、多数が支持する夢が実現するに値する夢なのだと思い込み、多数決という暴力的な方法でけりをつけようとすればするほど、意見は分かれ共同体がつぶされていきます。

各々の人々が持っている互いに矛盾し、あるいは対立する夢を一つにまとめていかなければその共同体は成立しなくなって行きます。みんなが一つになれるものを求めて、現代だけでなく、昔の人も悩み苦しんだはずです。

 

でも日本人は、どこかで折り合いをつけて今までやってきたんだと思います。どこか、とは、祭りではなかったでしょうか。 先達たちが知恵と富を結集し、守り続けてきた祭り。もう一度祭りを見つめなおしてみませんか。

 

ふるさとに先達たちが守り続けてきた祭りをないがしろにしたり、カルト宗教やイデオロギーを持ち込むことの危険を考えてください。 ふるさとづくりは、伝統の祭りを盛り上げるとこから始めるというのはどうでしょうか。

 

次になぜ2020年東京オリンピックかという点です。オリンピックの良さは、いつもはあまり意識していない日本を日本人が意識するときであり、それが東京で行われるため、より強く日本を意識する機会であります。オリンピックの運営については、疑問に感ずることが多々ありますが、でも自然に日本を、日本人を応援したい気持ちの方が先に立ちます。

 

現在、政治世界の激動に伴い、思いがけないほど対立が激増し、よほど将来を見据えて決断しなければならないことが山積しています。けれどもそこに折り合いをつけて一づつ何とかまとめていかなければ、日本の未来は見えてきません。

日本の道を探る第一歩として、オリンピックが日本で開催されることを好機として、全国各地の祭りのコンペティションを繰り広げ、わが町の祭りをオリンピックの開会式に参加させようということです。 詳しくは次回へ

みなさんの考えをお教えください。 ぜひ、以下のところへメールをお送りいただければと存じます。 omatsuri@outlook.com

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